JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「心配なら、別に見ればいい。俺はそう思ってる」
そう言って、壮志さんは笑った。
「大丈夫。私は、もう壮志さんのこと信じてるから」
「じゃあ、遠回りだったけど、いい時間だったってことだな」
出会ってすぐに私を好きになってくれていた。
私もすぐに好きになった。
あの飲み会からすぐに付き合っていたとしたら、私はこんなにも壮志さんを信じることができなかったと思う。
束縛したくなったり、不安になったりしたと思うんだ。
あの、掴めそうで掴めない不思議な時間があったからこそ、本当の姿が見えた。
壮志さんの優しさも弱さも強さも、ゆっくりと知ることができた。
向き合うってことが何なのか、わかった気がするんだ。