JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「それは、絶対にないと思うんだけど」
と私が心の底からの気持ちを言うと、真佐は体を私の方に向け、私の顔をじっと見た。
「私もそう思ってた。城ノ上さんのタイプじゃないって思うんだけどさぁ。好きだって言うんだから仕方ないじゃん」
「本人から聞いたの?」
あんな人気者に好きとか光栄過ぎると思うんですけど、好きになってもらえるような関わりが特にない。
「うん。控えめで女性らしくて、って褒めてたけど。社内ゴルフで近付いたとか言ってたけど、そうなの?」
社内ゴルフ・・・・・・?
壮志さんとのラブラブしか思い出せない。
「ゴルフっていえば、倉坂壮志と隠れてチューしたんだよね?あんたの目には彼は全く入ってなかっただろうけど、城ノ上さんにとっては何かあったんだろうね」
「何もなかったと思うんだけど。それより、真佐は、ジョーさんのこと、どう思ってるの?」
真佐は、過去の男とも友達になれる女性であり、サバサバしたところがそうさせるのかわからないけど、いい関係を築けるんだよね。
「もう、好きじゃない。好きだった時期もあったけど」
日本人離れしたその横顔を見ていると、この人より私のどこが優れているのか全くわからない。
ジョーさん、どうして私なんだろう。
裕美子の顔が浮かぶ。
ジョーさんへの想い、憧れだったと言っていた裕美子だけど、吹っ切れたとは思えない。
最近、元気がないように思える。