JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「実は、旅行の夜にね・・・・・・」
私は、真佐に言えてなかった壮志さんとのことを報告しながら、お酒をグイグイ飲んだ。
照れ臭くて、思い出すと恥ずかしくて。
でも、幸せで。
「それ、妄想じゃなくて?」
真佐は真顔でそう言って、私の頬を両手で挟んだ。
「はい。現実です」
「ほんとに言ってんの?」
コクンと頷いた私を、懐かしい香りが包み込む。
私は真佐の胸の中にいた。
ごめんね、真佐。
やっぱり、あなたは私の大切な人。
「菜々子~!!!!やったじゃない!やっとだね!良かったね」
瞳をキラキラさせて、私を見つめてくれて、頭を撫でてくれた。
「よく頑張ったね!倉坂さん、悪い男じゃなかったね。これで、もう悩まなくて済むね」
「うん。ありがとう。真佐、ごめんね」
誤解してごめん。
そんな軽い女じゃないってわかってたのに。
あの旅行中、私は裕美子のことがかわいくて、ジョーさんと消えていった真佐を良く思っていなかった。