JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「連絡先の交換もしてないんでしょ?」
冷静な真佐の質問に、私は自分の行動力のなさを後悔しながら静かに頷いた。
「いきなりキスされただけでしょ?」
「うん」
「それって、絶対に1回きりのキスだよ」
真佐の言う通りだと思う。
酔った勢いで、たまたま仲良くなった女の子がいたから、キスをしてみた・・・・・・って感じ?
もしかしたら、覚えていないかもしれない。
デザートの杏仁プリンを口へと運び、アイスカフェラテに手を伸ばした。
「ま、頑張りなさい」
年下の真佐にそう言われて、私は満面の笑みで答えた。
「うん!!頑張る!!」
恋をすると、不思議。
不安にもなるけど、超ポジティブになれたりもする。
「完全に、倉坂壮志はキス魔だけどね」
「へ?キス魔ぁ?」
やはり、そうだったのか。
彼はキス魔・・・・・・
キスさえできれば相手は誰でも良かったのだろうか。