JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

「ジョーさん、私の何を知ってるんだろう」

私がそう言うと、
「好きになるときってそんなもんじゃない?」

と真佐が言い、私は激しく納得してしまった。

私だって、最初から壮志さんのことを詳しく知っていたわけじゃない。

フィーリングとか、空気感とか、何となく好きだなって思うこと、あるよね。


ジョーさんが私を好きだとしたら、そのことを絶対に裕美子に知られたくない。

逆のことが何度かあった。
自分の好きだった人が私の友達を好きになったりってこと。

平気平気~!って応援するけど、心の中は、もうこの世の終わりかってくらいに落ち込んでるもんなんだよね。


「どしたの?ため息」

「あ、うん。大丈夫」

真佐に相談したい事例ではあるけれど、同じ職場で顔見知りである裕美子のことを相談するのはちょっとどうかと思う。

「モテる女は辛いってことだよね~」

と、真佐は手に持っていたカクテルグラスを私のグラスに合わせた。


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