JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「ごめんごめん」
戻ってきた真佐の笑顔がキラキラしていて、何も訊けなかった。
真佐が幸せならそれでいい。
でも、この先、真佐が泣くようなことがあったら・・・・・・
真佐が私を心配してくれていた気持ちが痛いくらいにわかってしまう。
「そろそろ行こうか」
真佐と私は、店を出て別れた。
ジョーさんの気持ちを知ったことよりも、真佐の相手を知ってしまったことばかりが頭の中を支配していた。
ジョーさんを好きな裕美子。
他にもファンがたくさんいる。
社内で人気を二分しているふたり、壮志さんとジョーさん。
このふたりに好きになってもらえるような女じゃないのに。
ジョーさん、ごめんなさい。
私は、壮志さんのことが好き。
他の人のことは考えられない。