JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「おはよ」
壮志さんにお茶を出した時だった。
小さな声でそう言ってくれた。
それだけで胸の高鳴りは最高潮だった。
クーラーの効いた会議室は肌寒いくらいだった。
「ありがとう」
今度は、ジョーさんだ。
セクシーな低音が耳に届く。
ジョーさんが私を狙っているだなんて、壮志さんは全く知らないと思う。
「相沢さん、これ10部コピー頼める?」
部長に呼び止められ、私は扉にかけた手を離す。
「はい!」
こんなことはいつものことだし、自分の仕事だと思っている。
でも、壮志さんはこういうの嫌いなんだよね。
「僕も手伝います」
と席を立ち、私よりも先に扉を開けた。