JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
壮志さんは、ゆっくりと両手を上にあげて伸びをして、静かに言った。
「何があっても、俺達は俺達だから。外野は関係ない」
力強い目と対照的に声はいつもよりとても優しかった。
「うん。そうだよね。私と壮志さんがしっかりしていれば大丈夫だよね」
「ああ、だから・・・・・・この問題をなかったことにしてやり過ごしてもいいし、真実を突き止めてもいい。菜々子の良いようにしよう」
どちらにしても、今まで通りの気持ちで裕美子と接することはできない。
それなら、全部知ってしまいたい気もする。
「どうしよう」
「4人で飲みに行こうっていう意図が俺にはわからないから、それを計画してみるか?」
「うん。そこで、どんな態度なのかってのも気になるし。でも・・・・・・」
私は、自分の手をぎゅっと握りしめて、目を閉じた。
裕美子のことが好き。
まだどこかで信じたい気持ちがある。
全部知ってしまって、もしも、傷付く結果となったとして、私は裕美子を許せる?
また一緒に働ける?