JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
カフェを出て、ゆっくりと駅まで歩いていた。
「満月じゃん、今日」
夜空を見上げた壮志さんはそう言った。
そして、私は同じように夜空を見上げようと顔を上げた。
と、そこには満月じゃなく、壮志さんのキスが待っていた。
「狼になりそぉ、俺」
ちょっぴり久しぶりなキス魔壮志。
オフィス街のビルの片隅。
街路樹の下で、めいっぱいの愛をくれる。
首の後ろに回された手。その指が私の耳を刺激する。
唇と何度も何度も重ねた後、絡み合うように舌と舌が求め合う。
「何も心配いらねぇからな」
首筋に下りてくるキスに、私は立っていられなくなる。
抱きしめられた私は、壮志さんの腕の中で溶けてしまいそうだった。