JUICY KISS ～あなたの唇独り占め～【番外編追加】

「倉坂、来週の出張、俺も同行することになったから、宿の手配よろしくな」

「了解っす。今回のプレゼンは緊張してたんで、城ノ上さんがいてくれると心強いですよ」

仕事の話を始めたふたり。

タイプの違うイケメン。
仕事のできるふたりは、サクサクと仕事の話をして、私と裕美子はそれをただ聞いていた。

確かにね、仕事の話をするしか場が持たないってのもある。

私達には共通点がない。
私と壮志さんの心の中には大きな疑惑があるんだし、そりゃ変な雰囲気になるのは当たり前か。

それにしても、この数日ずっと考えていた。
ジョーさんと裕美子の関係。

私が出した結論は、裕美子とジョーさんは付き合っているんだけど、裕美子が壮志さんを好きになってしまい、別れ話をしている。てな感じ。

誰でも考え付く内容過ぎて、自分の想像力に限界を感じる。

まだ実感のない、真佐の言うジョーさんが私を狙っている説。

これもよくわからない。

壮志さんの予想では、裕美子が壮志さんを好きになった腹いせに、ジョーさんが私を狙っている、というこれまた単純な。

「おい、どした？酔ったのか？」


壮志さんが腰を上げ、私の頭をツンと突いた。