JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

「で、ふたりはどういう関係なんですか?」

壮志さんは、隣に座っているジョーさんの顔を覗き込む。

「ふたりって誰?」

「裕美子ちゃんと付き合ってるんですよね」

壮志さんは、迷いのない声でそう言った。

驚いた顔の裕美子。

と、私。


すごい展開じゃない?
まだお酒も進んでないのに。

「俺達、ほとんど話したことないよね。裕美子ちゃん」

「はい!私、実は城ノ上さんに憧れてたんです~!それで、相沢先輩に飲み会お願いしたんですよ」

ほら。
ややこしくなってきた。

「え?そうなんですか?俺、何度かふたりが一緒のところを見かけたんですけど、人違いだったんでしょうね」

壮志さんは、首をかしげながらビールを飲んだ。

「新人の頃に、裕美子ちゃんと飲んだことがあったかもしれないね」

とジョーさんは誤魔化した。

裕美子は、とても気まずい表情でうつむいていた。

そりゃそうだよ。
私には、ジョーさんは憧れの存在で遠い人だって言ってたんだもんね。




< 246 / 331 >

この作品をシェア

pagetop