JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「で、ふたりはどういう関係なんですか?」
壮志さんは、隣に座っているジョーさんの顔を覗き込む。
「ふたりって誰?」
「裕美子ちゃんと付き合ってるんですよね」
壮志さんは、迷いのない声でそう言った。
驚いた顔の裕美子。
と、私。
すごい展開じゃない?
まだお酒も進んでないのに。
「俺達、ほとんど話したことないよね。裕美子ちゃん」
「はい!私、実は城ノ上さんに憧れてたんです~!それで、相沢先輩に飲み会お願いしたんですよ」
ほら。
ややこしくなってきた。
「え?そうなんですか?俺、何度かふたりが一緒のところを見かけたんですけど、人違いだったんでしょうね」
壮志さんは、首をかしげながらビールを飲んだ。
「新人の頃に、裕美子ちゃんと飲んだことがあったかもしれないね」
とジョーさんは誤魔化した。
裕美子は、とても気まずい表情でうつむいていた。
そりゃそうだよ。
私には、ジョーさんは憧れの存在で遠い人だって言ってたんだもんね。