JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「ちょっとトイレに行ってきます」
と裕美子は立ち上がる。
俺も、と立とうとするジョーさんの腕を引っ張る壮志さん。
「ちょっと待ってください」
「何?」
「何、隠してるんですか?全部話してもらえません?」
壮志さんは、真剣な顔をしていた。
「何も隠してなんかないよ」
ヘラヘラと笑うジョーさん。
「でもさ、倉坂が彼女を作るとは思わなかったよ。相沢さん、苦労してるでしょ?」
「どういう意味ですか?うまくいってますよ」
強がりとかじゃないけど、なんだか悔しくて余裕な表情を作る。
別に苦労なんてしていない。
誠実で優しい彼氏だもん。
「モテるでしょ~、倉坂は。誰にでも優しいし、その気にさせちゃうんだよ。ゆめちゃんとか、いまだにしつこいもんな。俺だったらゆめちゃんにいっちゃうけどな」
「もういいでしょ。その話は」
ジョーさんから視線を外した壮志さんは相当イライラした顔をしていた。