JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「城ノ上さん、あの子とホテル行ってませんでした?」
テーブルに肘をついた壮志さんは小さな低い声で言った。
「まぁ、いろいろあるんだよ」
とジョーさんは答えて、戻ってきた裕美子を見て、話題を変えた。
覚悟を決めないといけない。
真実は、想像しているよりも私達にとって辛いものかもしれない。
「裕美子、大丈夫?」
私が声をかけると、顔を背けたままコクンと頷いた。
「相沢先輩、すいません」
「何?」
ジョーさんと壮志さんは仕事の話をしていた。
私は、耳元で裕美子に言った。
「本当のこと、教えてくれない?」
瞳に涙をためた裕美子が私と一瞬目を合わせて、またそらす。