JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「遅くなってごめん。ここで、ずっと立ってたの?」
不思議そうに私を見た後、さっと手を伸ばし、私の手に触れる。
震える手を自分でずっと握っていた私は、壮志さんの温もりでようやく震えが止まる。
「どしたんだよ。大丈夫だって。俺がいるんだから。ほら、な?」
頭に手を乗せて、顔を近付ける。
クールな壮志さんの100%の笑顔に、また涙が溢れそうになる。
「壮志さんのこと、私が守るから」
今日の私はおかしい。
いきなりそんなことを言う私を、壮志さんは包み込んでくれる。
「ありがとう。菜々子のこと、俺が守る」
キスをしようとしたその時に、壮志さんのお腹がぐ~っと鳴る。
「あ、まずは何か食べようか」
「うん。お腹減ったね」
顔を見合わせた後、スペインバルへと向かった。
軽く食事をしてから、壮志さんの家で飲み直そうということになった。
家・・・・・・行ったことない。
どうしよう、ドキドキだぁ。
朝までってことは、もしかして?
え、
でも、ねぇ?
そんなことないよね。