JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

「裕美子ちゃんは、セフレって言葉を使ったけど、城ノ上さんは違う捉え方をしていたと思う。お互いに辛い恋愛をしていて、寂しさを埋めるように仲良くなった、と言っていたんだよ。確かに体の関係はあったし、会えばそういうことをしていたのは事実だろうけど、それ目的で近付いたってことではないと思う」

壮志さんは淡々と話してくれた。

「俺のことを紹介するって最初に言ったのは城ノ上さんだったって。裕美子ちゃんのことをかわいいなって思ってたのもあるけど、正直に言えば俺への嫉妬もあったらしい。社内で俺のことを話す女子社員が多くて、つまらなかったって。それまでは、城ノ上さんが一番人気があった。俺が入社して、俺の噂がこっちにも届くようになった」

確かに、私も倉坂壮志って名前と、イケメンで元バスケット選手だってことは知っていた。

その上、仕事もできてみんなに人気がある素敵な男性だってことも知っていた。

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