JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

注文したランチのコースは、限定20食なんだって。

冷製たまねぎスープ

米粉のパン

アンチョビとツナのパスタ

イベリコ豚とアスパラガスのソテー

グリーンティーのアイス


メニューを見ただけで、よだれが出ちゃう。

働くとどうしてこんなにお腹が減るんだろう。

朝も、壮志さんとトーストをかじってきたのにね。

「米蔵ってのが気になってたんだよ。取引先の子が教えてくれたんだけどさ」

取引先の子って表現で、だいたいわかる。

「それって女の子でしょ?」

「え、あぁ、まあそうだけど。嫌だった?」

こんなめんどくさい女になるなんて、恥ずかしい。

「ううん。嫌とかじゃない!ごめんね」

「いや、受付の子なんだけど、美味しいランチを捜し求めてる子で、俺が行った日にここを見つけたらしくてさ。オススメされただけだよ」

その子が壮志さんを好きだったとして、だからって別にどうでもいいんだけど、気になってしまう。

ややこし女子だ。


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