JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

「別に嫉妬してもいいよ。無理に我慢されるより、言いたいこと言ってよ」

たまねぎスープに米粉のパンをつけて食べる壮志さんの真似をして、食べる。

「美味しい!!壮志さん美味しいね、これ」

「って、俺の話聞いてんのかぁ?」

「ごめんごめん!でも、本当に美味しくて。こんな美味しいお店教えてくれて、いい子だね」

美味しいものを大好きな人と食べる。
この幸せが、いろんな不安や罪悪感を消してくれることを知った。

どうでもいいやって思えたんだ。

目の前に大好きな人の笑顔と、美味しい料理がある。
それでいいじゃない。

「それはそうと、城ノ上さんがちゃんと謝罪したいって言ってきたよ。さっき、昼前に俺のとこに来てくれたんだ」

言葉の端々に、優しさがにじみ出る人だ。

“来てくれた”って言えるのがすごい。

“来やがった”と言ってもいいような関係なのにさ。


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