JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
思いがけないプロポーズだった。
幼い頃から妄想するのが好きで、いつか素敵な男性にプロポーズされるんだろうなっていろんなシチュエーションを頭の中で繰り広げていたっけ。
想像していたどの場面よりも、素敵だった。
自然な感じが最高で、ふと思いついたように口から出るプロポーズなんて、すごくない??
デザートを食べながら、壮志さんが言った。
「思いつきで急に言ったわけじゃないよ。いちおう、ずっと結婚のことは考えてたから」
カプチーノの表面の泡の絵柄が、ハートだったので、嬉しくなった。
この日を忘れない。
壮志さんという人に恋をして、
追いかけて、ちょっと逃げて、また追って。
好きになってくれて、付き合ったけど、いろんな壁があってね。
でも、一緒に乗り越えて、ようやく結ばれて、いきなりのプロポーズ。
もしドラマだったら、脚本家はなかなかのドSだろう。
「で、週末俺の実家、来てくれる?」
「え?いきなり?どうしよう、緊張!!」
「でさ、お前んちは、今夜行こうかな」
急展開で、最終回に向けていきなり慌て出した脚本家。
このドラマはどういう結末になるんだろう。