JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
シーンと静まり返るエレベーターの中。
「今日も遅くまですまなかったな」
「いえいえ!倉坂さんがフォローしてくれたので、私も怒られずに済みました」
楽しそうに会話するふたりに、嫉妬することさえできない。
ただ、孤独を感じていた。
「今日は、飲みにでも行くか?」
倉坂さんは、私の目の前で、ゆめちゃんを誘った。
「え~!いいんですか?めちゃめちゃ嬉しいです」
そりゃそうだろうよ。
帰りには、濃厚なキスが待ってるよ。
倉坂さんのキスは最高だよ。
ふん。
私は聞いていないフリをして、エレベーターが下りていく光る数字をただただ眺めていた。