JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
会社の周りを歩きながら、紙パックのアイスティーを飲んだ。
コーヒーを飲まなかったのは、この後を期待していたから。
倉坂さんと一緒にコーヒーが飲めるかもしれないと。
この会社に入ってから、恋をしたのは3度目だ。
一度目は、会社の上司だった。
既婚者だった。
密かに想い続けているうちに、コンパで出会った男性と付き合った。
その上司は転勤になり、私はあっさりとその恋を終わらせることができた。
倉坂さんはどうだろう。
倉坂さんが転勤したら、私は忘れることができるだろうか。
絶対に無理・・・・・・
だって、あのキスを忘れるなんて。
無理だよぉ。
あんなに、私の心を鷲掴みにしちゃう男性はいないって本気で思うよ。
もう二度と出会えない。
このキュンキュンした気持ちも、他の人には感じないよ、きっと一生。