JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「疲れてるの?」
「ああ。今日は、トラブル続きでさ」
ため息をつく。
ため息までもが愛しい。
「一緒にどう?コーヒーおごるけど」
「いいの?ひとりでゆっくりしたいんじゃないんですか?」
否定して欲しくてそんなことを言う。
「相沢と一緒がいいな、俺」
予想以上の答えが返って来て、舞い上がってしまう。
顔には出さないけど。
「え?何?嬉しいの?お前」
どうやら、わかりやすく顔に出ていたらしい。
コツンと頭を突っつかれて、もうどうしていいかわからないくらい嬉しい。
この人がどんな人なのか、まだわからない。
でも、私をこんなにも幸せにしてくれるんだもん。
それだけでいいや。
キス魔だし、わけわかんないし、女に慣れてるし、軽いし・・・・・・
でも、でも!!
「いこっか」
にっこりと微笑んで、私の肩に手を乗せた。
「はい!!」
いいや。
余計なことは、今は考えないようにしよう。
このひとときを楽しもう。
最近、悩んでばかりだったもん。
ごほうび、だよね。