JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
距離
~距離~
ちゃんと話すべきだった、と後から後悔した。
ゆめちゃんとホテルに行った経緯や、私への気持ちを聞くチャンスだったのに。
でも、涙が止められなかったんだ。
「ねぇ、倉坂壮志って、本当のところ・・・・・・悪い男なのかな?」
深夜の居酒屋で、真佐が真剣な表情で呟くように言った。
手に持ったオシャレな水色のカクテルがよく似合う。
「私にもわからない」
私は、色気もない焼酎ロック。
「どうにかして、倉坂壮志の本当の姿を暴いてやりたいよね」
真佐はそう言った後に、ニヤリと笑った。
「ねぇ、私が誘ってみようか?」
冗談のつもりで言ったのかもしれないけど、半分は本気のように見えた。
「だめだめ!!」
焦る私。
だって、絶対に真佐にもキスするよ?アイツ。
キス魔だもん。
誰とでもホテル行くヤツだもん。
真佐みたいな美人に誘われたら、迷うことなくGO!だよね・・・・・・