JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「倉坂さん・・・・・・」
もう抱いてください。
そんな想いで名前を呼んだ。
激しいキスはまだ続いた。
耳元に移動した倉坂さんの唇は、優しく私の耳たぶを挟む。
舌の先で、耳をなぞる。
首筋にキスをした倉坂さんは、フーっと息を吐いた。
「ごめん、ちょっと行きすぎた」
そう言って、また唇と唇を重ねた。
「キスだけで、満足。俺の元気、回復したから」
火照った体はなかなか冷めない。
倉坂さんは、私のおでこに何度もキスをしながらお礼を言った。
私の方が、ありがとう、だよ?
「どうして、キス、するの?」
「知りたいから。相沢のこと。俺のこと知って欲しいから」
真剣な表情でそう言った倉坂さんにそれ以上問い詰めることができなかった。
しばらく抱き合った後、倉坂さんは車を走らせた。
気持ちを落ち着かせるためか、ふたりとも深呼吸ばかりしていた。
練習場に着いた頃には、いつもの倉坂さんに戻っていた。
私はまだ火照ったままの体を必死で冷まそうとした。
バレないように。
普通にしようと努力した。