JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
倉坂さんのゴルフの腕は、想像通りだった。
スイングが、かっこいい。
最高スコアが90だと言っていたけど、もっとうまいように見える。
私は、100を切ったことがないけど、倉坂さんは褒めてくれた。
お互いに、夢中でボールを打った。
さっきのキスを思い出さないように。
そんな1時間だった。
帰りの車でのキスを期待していた私。
さすが、倉坂さん。
倉坂さんこそ、押して引く作戦の達人だ。
あっさりと爽やかに私を送ってくれた。
おやすみのキスもなく。
「ありがとう」
「おう。おやすみ」
私はあなたの何ですか?
それは聞けなかったけど、ひとつわかったことがある。
ただ、キスがしたいわけじゃない。
私のことを知りたいと言ってくれた。
知って欲しいと言ってくれた。
だから、意味のある大事なキス。
そう思っていいですか?