notebook 1
あぁぁー馬鹿私。目を合わせるために呼んだのにさっきから下ばっか向いて馬鹿!
なんてことを考えた矢先にトラブルは起きた。
「痛っ」
「どうしたの?」
甚野先輩が不安げな声で聞いてきたので、私は努めて明るい声で
「あ、ちょっと目にゴミ……いえ、ゴミじゃなくまつげが……」
ゴミをまつげと言い直したのは、私の部屋にゴミがあるなんて先輩に思われたくなかったからかもしれない。甚野先輩はドキドキするような笑みを浮かべて
「まつげねー、ちょっと見してみ」
と言って、私に顔を上げさせた。おとなしく顔を上げた私はハッとして身をこわばらせた。
目……合っちゃった……。
私は先輩のこと、もう好きだかたいいとして先輩の気持ちはどうなるの?
「あれ?なんともなさそう」
首をかしげながら甚野先輩は言った。そんな仕草も似合って可愛らしい。
あれ?っていうか先輩、なんかさっきと全然様子が変わらない……。
「……何とも……ない?」
絶句したような私の声と、
「うん、なんともない」
のほほんとした先輩の声。
微妙に噛み合わない会話がおかしくて、私は思わず噴き出した。
私の不思議な特性はもう消えてしまったのだろうか。
なんてことを考えた矢先にトラブルは起きた。
「痛っ」
「どうしたの?」
甚野先輩が不安げな声で聞いてきたので、私は努めて明るい声で
「あ、ちょっと目にゴミ……いえ、ゴミじゃなくまつげが……」
ゴミをまつげと言い直したのは、私の部屋にゴミがあるなんて先輩に思われたくなかったからかもしれない。甚野先輩はドキドキするような笑みを浮かべて
「まつげねー、ちょっと見してみ」
と言って、私に顔を上げさせた。おとなしく顔を上げた私はハッとして身をこわばらせた。
目……合っちゃった……。
私は先輩のこと、もう好きだかたいいとして先輩の気持ちはどうなるの?
「あれ?なんともなさそう」
首をかしげながら甚野先輩は言った。そんな仕草も似合って可愛らしい。
あれ?っていうか先輩、なんかさっきと全然様子が変わらない……。
「……何とも……ない?」
絶句したような私の声と、
「うん、なんともない」
のほほんとした先輩の声。
微妙に噛み合わない会話がおかしくて、私は思わず噴き出した。
私の不思議な特性はもう消えてしまったのだろうか。