ブナイレンアイ
コウは一瞬、目を見開いて、硬直していたが、我にかえると私と、他のみんなを見た。
「コウ…お前…!」
カナトが前に出ようよするのを部長が抑えて、前に立った。
「部長…すみません。俺、部活辞めようと…「ダメッ!」
私の声が重なった。
「ユナ?」
まだ、私のこと、ユナって呼ぶんだね。
「ダメだよ。絶対。コウが辞めたら、私が辞める意味がなくなる」
「なら、辞めなければいい」
コウの声は硬かった。
「なんで?私の夢、コウが叶えてくれるんじゃなかったの?」