ブナイレンアイ
「すまない…」
急に部長が頭を下げた。
「なんで謝るんですか?悪いのは部長でも、他のメンバーでも無いです。ですよね?」
私は笑って見せた。
そして1度離れていた部長の身体に、また私は包まれた。
力強く。でも優しく。
「こういうの、前からあったんですけど、私にはコウがいたから…コウっていう特定の人がいたから、エスカレートしなかったんです」
「ごめんな。俺が…俺らが守るからな」
部長はそう言って腕に力を込めた。