ブナイレンアイ

「私じゃないよ…カナくん…」


「それ」



カナトが冷たく言った。



「どういうこと?カナくんをたぶらかすな。俺がいつ誰にたぶらかせれてたんだ?このカナくんって俺だよな?俺のことカナくんって呼ぶのお前しかいないんだよ。渡瀬」



「カナ…くん…?なんで?なんでその女を庇うの?私の方がオシャレして、メイクもして、可愛くなろうと頑張った。でも…なんで…」



ミキちゃんはその場に崩れて泣いていた。きっと周りにいる数人も一緒にやったと思う。
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