ブナイレンアイ


「や!近づかないで!」





悪魔。悪魔と同じ顔をした、私。




想像できた、あの、悪魔と私の顔、同じ。





その時ふわっとかかる布のようなもの。





カオルくんの学ランだった。



頭にすっぽりとかかって、私の視界を奪った。



「先輩、保健室に連れて行きます」



そのままカオルくんに連れられて保健室まできた。





後に続いて入ってきたのは、息を切らせた担任と、先程の、おそらくカオルくんの担任。




「春原!お前!」



包帯取れたと思ったらこれだもんね。



もう…やだよ…
< 201 / 252 >

この作品をシェア

pagetop