ブナイレンアイ
「や!近づかないで!」
悪魔。悪魔と同じ顔をした、私。
想像できた、あの、悪魔と私の顔、同じ。
その時ふわっとかかる布のようなもの。
カオルくんの学ランだった。
頭にすっぽりとかかって、私の視界を奪った。
「先輩、保健室に連れて行きます」
そのままカオルくんに連れられて保健室まできた。
後に続いて入ってきたのは、息を切らせた担任と、先程の、おそらくカオルくんの担任。
「春原!お前!」
包帯取れたと思ったらこれだもんね。
もう…やだよ…