ブナイレンアイ



私の視線の先にはコウ。









と、仲良さげにうでを組むアイの姿。






私の視線を先輩が追う。





先輩が2人を目線に捉えた瞬間、先輩は舌打ちした。





「あいつ…ばかだろ。頑張る方向まちがえてんじゃねーよ」





そしてそのまま私を自転車のサドルに座らせて自転車を勢い良く押して走った。




先輩が止まったのはいつかの公園。




「先輩?」




「やっぱりユナちゃんはあいつを思って泣くんだね」




私の頬は涙が濡らしていた。


< 227 / 252 >

この作品をシェア

pagetop