ブナイレンアイ
楽しい時間はあっという間に過ぎて行き、辺りは赤く染まり出した。
「もう、夕方かー。早いね…」
そろそろ帰る時間になるだろう。
私は意を決して口を開いた。
「先輩。告白の、返事をします」
人もまばらになった園内。道の真ん中に立ち尽くす私たち。
「うん」
先輩が緊張したように唾を飲むのがわかった。
「正直、コウを見ると、胸が痛みます」
「うん」
「でも、先輩といると、胸がギュッとします。これはきっと…好き…になったんだと思います」
私の精一杯の返事。
私はハルキ先輩が好きだ。
「ハルキ先輩が…好きです」