ブナイレンアイ

「お、お願いします」

なんだか、昨日のカナトの後ろに乗った時とは違う緊張が私を襲った。


先輩の自転車に乗せてもらうなんて、失礼だからかもしれない。その分、カナトは仲のいい男友達だから、なんとなく楽だ。


「はいー。つかまっててねー。あと…」


何かいいずらそうにしている。

「あのー?迷惑なら言って下さい?」


「?あー違う違う!いや、さ、昨日もそうやって座ったの?」

私はコクンと頷いた。

「横座りしたほうがいいんじゃないかなぁと…」
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