ブナイレンアイ
「辞めさせません。先輩も岡田先輩も…」
前にはいつも通りの笑顔に戻っているカオルくんがいた。
「退部届けって、受け取るの大変なんですよね?先生たちの会議で取り上げられるくらい…」
そう、私たちの通っている学校は部活加入率が異常なたかさを誇っている。それは教師たちのめんどくささのせいで…部長の意思が無いと、もらう事は厳しい。
実際もう、もらうことは難しそうな感じだった。
ましてや、マネが1人しかいないバスケ部、顧問には最後まで縋り付かれた。
「なら…!」
私は繋ぎあわせる!
「今日のところは帰りますね?」
カオルくんが寂しそうに微笑んで自転車に跨り、去って行った。