呪鬼-ジュキ-
前世
タケちゃんが事故にあったと聞かされた次の日、私と菜々はタケちゃんが入院する病院に来ていた。
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━ガラガラ
「っ………。やっぱりまだ目覚めてないんだね…」
「昨日の今日だから、仕方ないよ」
病室では、包帯がほぼ全身に巻かれたタケちゃんが静かに眠っていた。
「事故って言ってたけど……一体どんな事故だったの…?」
「それは私にも分からない…。先生に聞いても、何も答えてくれなかったから…」
でも、今日タケちゃんの様態を見て確信した。
絶対に事故なんかじゃない。
こんなに重症な怪我を負う様な事故なら、きっとニュースになる筈なのに。
やっぱり、日本刀と私が見た夢に関係してる。
「菜々。今日ね、聞いてみようと思うんだ」
「おじいちゃん、何か知ってるかな…?」
「分からない。でも、今のこの何も出来ない状況からはきっと抜け出せる」