呪鬼-ジュキ-
接触
『二学期も勉学に励み怪我なく充実した学校生活を―――』
………話しが長すぎるんだけどあのハゲ
「ねぇ美紀。校長の話飽きたんだけど」
「安心して。私もだから」
「ほんと、あんな長い文どっから出てくんのよ」
しかも今日は教育委員会のお偉いさんも来てるからますます張り切ってるしね…
日向 美紀 (ヒナタ ミキ)
それが私の名前。
私の隣で愚痴を零してるのは親友の安藤
菜々(アンドウ ナナ)
それなりに頭の良い高校の1年で、今日は二学期の始業式。
でも、今日は朝からずっと嫌な予感がしていて……
「………き……みき………美紀!」
「えっ…な、何!?」
「もぉ〜。ずっと呼んでたんだけど!」
「ごめんごめん。ちょっと考え事してた」
「まぁ何でもいいけど、始業式終わったよ?」
え、もうそんなに経ってたんだ……
周りを見ると、生徒達がゾロゾロと体育館を出て行くところだった。
「うちらも教室戻ろ?」
「うん、そうだね」