恋なんてしない…
「ねぇ、私たちって友達…かな」


気づいたら聞いていた。


「え…違うよ」


違う…んだ。

なんでだろう…辛い。

友達じゃ…ない。


「あ…ごめん‼︎友達だよ‼︎友達だけど…俺にとっては友達じゃないんだ…だから…そんな顔するな」

「…え?」

「泣きそうな顔してる」

「…」

「ごめん…葵にとっては俺は友達だと思うよ。でもな…俺にとって葵は…友達じゃなくて…それ以上の大切な存在なんだ」


ドキッ…

え?今、ドキッってした?

いや…気のせい…だよね。


「大切な存在?」

「うん。まあ、葵にはいつか…言うよ」

「…私もいつか話すことがある…かも」

「わかった。お互い話せる時に…話そう?」

「うん…」


こいつには言わなきゃいけない気がする…

悠紀と本当の友達になるために…




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