きっともう大丈夫
私は明良さんから離れると
いきなりエプロンを外し、着ていた服を脱ぎ出した。
「お・・・おい!お前・・な・・なにやってるんだ?」
いきなり脱ぎ出す私に明良さんは焦り出した。
「私が本気だって事を知ってもらうためです。
ずっとずっと好きだったんです」
「俺には沙希がいる。君には興味もない」
だが私は明良さんの言葉など耳に入ってないかのように
脱いでいく。
ブラのホックを自分で外し、胸が露わになった。
明良さんは視線を外した。
「・・・明良さん。私にこれ以上恥をかかせないでください。
私の気持ちを受け入れてくれないならそれでもいい。
でも・・・お願い。私を1度でいいから抱いてください。」
「お前自分が何を言っているのかわかってるのか?」
「わかってます。」
大きな賭けだった。
ここまできたら行くとこまで行ってやる。
私がやろうとしている事は明良さんと沙希さんをどん底へ突き落とすことになりうることだった。
だけどそれでもいいと思った。
明良さんの事がそこまで好きかといわれると正直わからない。
でも私はもう後戻りできなかった。
私は上半身を露わにしたまま明良さんに抱きついた。
私の大きな胸が明良さんの体に触れる。
明良さんの顔が一瞬だけ戸惑いに満ちた。
このままもうちょっと押せばこの人を落とせると直感した。
「一度でいいんです。そしたら私今日の事忘れますだから・・・だから」
その言葉に明良さんの理性が飛んだのがわかった。
欲望が勝ってしまった。
行為の間、明良さんは決して私にやさしくなかった。
単なる性欲の捌け口だった。
でも私はそれでもいいと思った。
ゴムを持っていなかった明良さんが途中でやめようとした時
「私生理不順でピルを飲んでるから妊娠しません・・・だから・・・おねがい」
でもそれは全て嘘で生理は毎月ぴったり28日周期。
私は明良さんを自分のものにするため嘘をついた。
この嘘がこれから沙希さんと明良さんを苦しめるなることを
私は知っていた。
そして私自身も苦しむことになることはわかっていた。

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