きっともう大丈夫
今日は、仕事もスムーズに終わり久しぶりに残業なしだ。
タイミングがいいのか悪いのか匠から飲みに行こうと誘われていた。
あいつとは高校からの腐れ縁で大学も就職先も違ったが
唯一親友と言える一人だ。
沙希と出会ったあの店に初めて行ったのも匠とだった。
だから匠には何もかも話してきた。
匠は既婚者だ。奥手なタイプだと思っていたのに1年前には女の子が生まれ立派に父親をやっている。
奥さんはなんと、俺が高校時代に振ったあの吉田さんだったことにも驚いた。
人生いつ何が起こるか分からないということを実感させられたよ。
匠と飲む時は時間を決めていない。
お互い忙しいから場所だけきめて・・といっても決まった居酒屋なんだけど
仕事が終わったら現地集合で先に飲んでるといった感じだ。
今日は俺の方が先にビールを飲んでた。
30分遅れで匠が来た。
「めっずらしいなー。お前の方が早いなんて」
「まあな・・・」
そう言って生ビールを飲み干し生中を2つ注文した。
「お前なんかいいことでもあったのか?」
匠の直球に顔が思わずにやけてしまう。
生中2つがテーブルに置かれ2人で乾杯した
半分ぐらい飲んでジョッキを下ろす。
「・・・実はさ・・会えたんだよ・・彼女に」
「彼女?」
「そう・・・9年ぶりにさ・・・会えたんだよ」
自然と顔がにやける。
「9年ぶりって・・・まさか・・」
「そう。そのまさかだよ」
匠も驚きを隠せなくなっていた。
「驚くだろう?俺も正直再会した時夢かと思った。」
「ハル・・・」
匠だけが俺の9年間を見てきた。だからわかるんだ。
匠が驚く訳も・・・
「いつ!どこで?」
「3日前・・しかもさ俺の会社から近かったんだよ。今まで本当に気付かなかったし、正直俺舞い上がってる。」
残りのビールを飲み干した。
「そりゃ~舞い上がって当然さ。9年だろ・・・・そっかー会えたのか。
沙希さんだったよな?9年ぶりに会った彼女はどうだった?」
「相変わらずいい女だったよ・・・でも」
「でも?」
「9年の間に何かあったね・・あれは・・」
「は?」
電話での渡辺さんの話でピンときたんだ。
俺にもよくわからないが絶対何かあったはずだ。
「・・てかさー沙希さんって35歳くらいだったんじゃねえの?
結婚してるんじゃ・・」
「してない。」
「まじ?」
「雪村って言ってたから結婚はしてない・・・」
何で結婚してないんだ?これも俺の中での1番の疑問だった。
言っちゃあ悪いが顔だって悪かないし、スタイルだって人並以上だ。
あー気になる気になる。
でもダメだ!焦るなハル!
俺はこの日のために、ひたすら頑張ったんだから。
「でもさ~。お前がここまで一途だとは思わなかったよ。
今までたくさんの女に告られてきたのにさーほとんどそれ蹴っちゃうし。
付き合う女とは長続きせずにお前の方から別れてたしな。
お前の何がそこまでさせるんだ?俺の永遠の謎だ」
冗談混じりの言葉に
「何とでも言ってろ。」
俺と匠は生中を飲み干しおかわりした。
「ハル・・・」
「ん?」
「今度こそものにしろよ。俺はお前がどれだけ頑張って来たか
見てたからな。・・・早く大人になって沙希さんを自分のものにするって
お前いっつもいってたからな・・・」
匠はその頃のハルを思い出していたようだった。
『早く大人になりたい・・・』
あの頃、俺が子どもだから振り向いてくれなかった。
だったら最速で大人になってやるっていつも思ってた
きっと今の俺と沙希さんの温度差は9年前とさほど変わってないだろう。
でも・・・それでもいいんだ。
今度は自信があるんだ。
もう俺はあの頃のガキじゃねぇから・・・・
「次の約束は出来てんの?」
もちろんできている。と親指を立てる。
「今度の飲み会に沙希さんがいることを願うよ」
俺たちはそれから昔話に花が咲いた。
タイミングがいいのか悪いのか匠から飲みに行こうと誘われていた。
あいつとは高校からの腐れ縁で大学も就職先も違ったが
唯一親友と言える一人だ。
沙希と出会ったあの店に初めて行ったのも匠とだった。
だから匠には何もかも話してきた。
匠は既婚者だ。奥手なタイプだと思っていたのに1年前には女の子が生まれ立派に父親をやっている。
奥さんはなんと、俺が高校時代に振ったあの吉田さんだったことにも驚いた。
人生いつ何が起こるか分からないということを実感させられたよ。
匠と飲む時は時間を決めていない。
お互い忙しいから場所だけきめて・・といっても決まった居酒屋なんだけど
仕事が終わったら現地集合で先に飲んでるといった感じだ。
今日は俺の方が先にビールを飲んでた。
30分遅れで匠が来た。
「めっずらしいなー。お前の方が早いなんて」
「まあな・・・」
そう言って生ビールを飲み干し生中を2つ注文した。
「お前なんかいいことでもあったのか?」
匠の直球に顔が思わずにやけてしまう。
生中2つがテーブルに置かれ2人で乾杯した
半分ぐらい飲んでジョッキを下ろす。
「・・・実はさ・・会えたんだよ・・彼女に」
「彼女?」
「そう・・・9年ぶりにさ・・・会えたんだよ」
自然と顔がにやける。
「9年ぶりって・・・まさか・・」
「そう。そのまさかだよ」
匠も驚きを隠せなくなっていた。
「驚くだろう?俺も正直再会した時夢かと思った。」
「ハル・・・」
匠だけが俺の9年間を見てきた。だからわかるんだ。
匠が驚く訳も・・・
「いつ!どこで?」
「3日前・・しかもさ俺の会社から近かったんだよ。今まで本当に気付かなかったし、正直俺舞い上がってる。」
残りのビールを飲み干した。
「そりゃ~舞い上がって当然さ。9年だろ・・・・そっかー会えたのか。
沙希さんだったよな?9年ぶりに会った彼女はどうだった?」
「相変わらずいい女だったよ・・・でも」
「でも?」
「9年の間に何かあったね・・あれは・・」
「は?」
電話での渡辺さんの話でピンときたんだ。
俺にもよくわからないが絶対何かあったはずだ。
「・・てかさー沙希さんって35歳くらいだったんじゃねえの?
結婚してるんじゃ・・」
「してない。」
「まじ?」
「雪村って言ってたから結婚はしてない・・・」
何で結婚してないんだ?これも俺の中での1番の疑問だった。
言っちゃあ悪いが顔だって悪かないし、スタイルだって人並以上だ。
あー気になる気になる。
でもダメだ!焦るなハル!
俺はこの日のために、ひたすら頑張ったんだから。
「でもさ~。お前がここまで一途だとは思わなかったよ。
今までたくさんの女に告られてきたのにさーほとんどそれ蹴っちゃうし。
付き合う女とは長続きせずにお前の方から別れてたしな。
お前の何がそこまでさせるんだ?俺の永遠の謎だ」
冗談混じりの言葉に
「何とでも言ってろ。」
俺と匠は生中を飲み干しおかわりした。
「ハル・・・」
「ん?」
「今度こそものにしろよ。俺はお前がどれだけ頑張って来たか
見てたからな。・・・早く大人になって沙希さんを自分のものにするって
お前いっつもいってたからな・・・」
匠はその頃のハルを思い出していたようだった。
『早く大人になりたい・・・』
あの頃、俺が子どもだから振り向いてくれなかった。
だったら最速で大人になってやるっていつも思ってた
きっと今の俺と沙希さんの温度差は9年前とさほど変わってないだろう。
でも・・・それでもいいんだ。
今度は自信があるんだ。
もう俺はあの頃のガキじゃねぇから・・・・
「次の約束は出来てんの?」
もちろんできている。と親指を立てる。
「今度の飲み会に沙希さんがいることを願うよ」
俺たちはそれから昔話に花が咲いた。