きっともう大丈夫
「今日車で来たんだけど、この辺駐車場がないから会社の近くに止めたんでちょっと歩くけどいい?」
私は黙って頷いた。
こうやって歩くのって本当に9年ぶり。
あの時は学生服のあどけない男の子だったのに
今隣にいる彼はあの時の高校生ではなく大人の男。
でも、やっぱり9歳の年の差だけは縮まることがなく・・・
こうやって一緒に歩いててもきっと他人には
姉弟としか映ってないだろう・・・
そう思うと苦笑いしかできなかった。
「沙希さん・・どうしたの?」
ハルに顔を覗き込まれドキッとした。
まただよ・・・年甲斐もなくドキドキしてる。
そんな自分を見られるのが嫌で
「ご・・ごめん。なんかさ久しぶりにハルとこうやって歩いてると、
やっぱり私たちってあの動物園デートの時みたいに姉弟にしか
見られてないんだなーって思って・・・」
自虐的に言ってみた。
言われるより自分から言った方が楽だもん。
するとハルは私の手を握ってきた。
びっくりしてハルの方をみた。
「な・・何してるの?」
「こーやっていれば誰も俺たちの事姉弟なんて思わないよ。」
ハルは握った手を広げると指と指を絡ませるように握り直した
「ちょ・・・ちょと・・これ・・恥ずかしいよ・・ハル?」
ハルは私の声など聞こえないかのように私の手を強く握り返した。
「あの時は手つなぎ1つも緊張して出来なかったヘタレだったけどね。
もうあの時の俺じゃないから・・・・だから」
言葉が途切れた
「だから?」
首をかしげながらハルを見上げると
「だから、覚悟してね」
駐車場に着いて車に乗り込むまで私たちの手が離れることはなかった。
私は黙って頷いた。
こうやって歩くのって本当に9年ぶり。
あの時は学生服のあどけない男の子だったのに
今隣にいる彼はあの時の高校生ではなく大人の男。
でも、やっぱり9歳の年の差だけは縮まることがなく・・・
こうやって一緒に歩いててもきっと他人には
姉弟としか映ってないだろう・・・
そう思うと苦笑いしかできなかった。
「沙希さん・・どうしたの?」
ハルに顔を覗き込まれドキッとした。
まただよ・・・年甲斐もなくドキドキしてる。
そんな自分を見られるのが嫌で
「ご・・ごめん。なんかさ久しぶりにハルとこうやって歩いてると、
やっぱり私たちってあの動物園デートの時みたいに姉弟にしか
見られてないんだなーって思って・・・」
自虐的に言ってみた。
言われるより自分から言った方が楽だもん。
するとハルは私の手を握ってきた。
びっくりしてハルの方をみた。
「な・・何してるの?」
「こーやっていれば誰も俺たちの事姉弟なんて思わないよ。」
ハルは握った手を広げると指と指を絡ませるように握り直した
「ちょ・・・ちょと・・これ・・恥ずかしいよ・・ハル?」
ハルは私の声など聞こえないかのように私の手を強く握り返した。
「あの時は手つなぎ1つも緊張して出来なかったヘタレだったけどね。
もうあの時の俺じゃないから・・・・だから」
言葉が途切れた
「だから?」
首をかしげながらハルを見上げると
「だから、覚悟してね」
駐車場に着いて車に乗り込むまで私たちの手が離れることはなかった。