沢山の気持ちを君に伝えます!!
限島君とあたしの第一歩!
全校告白大会は無事に最後まで終わり…。
今は限島君と二人きり…。
裏庭のベンチに座る。
「…あ、あの彼女のこと、勘違いだと思うよ?」
少しため息のように言う限島君。
「…で、でも…揺麻さんに電話してお弁当って言ったじゃん」
「あ、あれね…揺麻は姉ちゃんだよ」
「え!?お姉さん!?」
「そーだよ、姉ちゃんが彼氏に食わす前に味見しろってお弁当作ったんだけど…クソ不味くて…」
思い出したのか…顔を歪ませる限島君。
そ、そう言うこと…。
「取り敢えず、誤解は解けた……よね?」
限島君は真っ赤な顔してあたしの手を握る。
あたしも釣られて真っ赤に染まる。
「ポーカーフェイスの王子様はどーしたの?」
あたしは恥ずかしくて…そっぽ向く。
「好きな子には、敵わないのが男だよ…」
恥ずかしそうに……真っ赤に染まる西の空を眺める。
嗚呼、幸せってこう言うことを言うんだなぁって思った。
「ポーカーフェイスの王子様も好きだったけど、今の限島君のほうがもっと好きだよ」
「俺も…どんな早妃川でも、あ…愛してる自信あるよ?」
「良いとこで噛まないでよ」
あたしは思わず笑ってしまう。
すると不貞腐れた顔をする限島君。
あたしはどんなに世界が変わっても…あたしの限島君への好きの想いは変わらないって思うんだ。
「これから限島君の側にいるね?」
「…うん。離れるのはナシな」
「分かってるよ」
あたしは笑って、限島君の手を握り返した。
そして、夕日に照らされる中…あたしと限島君は一歩を踏み出した。
同じクラスの君に想いを伝える。
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