沢山の気持ちを君に伝えます!!
同じクラスの限島君♫
「…おはよう、限島君」
あたしは今!
勇気を出して…告白、いや…挨拶している。
「…うん」
え?
なんて思わないで!!
コレでも進展した方なんだから!
あたしは早妃川七逢。
超進学校に通ってる…地味な女です。
そして、あたしが密かに想いを寄せているのは…。
ポーカーフェイスの王子様。
限島透流君。
男子でも羨むような美貌の持ち主である。
キリッとしているのに、二重の目。
鼻は適度に高く、バスケ部だからか肌は余り焼けてない。
「…」
うん…と言われて返す言葉があるだろうか?
ないよね?
普通な・い・よ・ね!?
あたしが押し黙っていると…。
「七逢ちゃーん!」
「へ?…のわぁ」
背中に突撃をされて、そのまま…限島君目掛けて倒れる。
もしや…もしや!?
横から伸びてきた手に…難なく受け止められました。
…はい。
残念でなりません。
「…勇君、押さないでよ」
あたしは抱きついてきたはずの男の子を睨みつける。
「…ん?七逢ちゃんが悪い!」
満面の笑みで言われて、言い返す気力もない。
勇君こと、栗朱 勇馬(くりす ゆうま)君。
「…」
そして…空気を読めない男Aが、佐渡 拳矢(さわたり けんや)。
無言で睨みつける。
「なーにやってんのよ」
あたしと拳ちゃんを引き裂く救世主!
「舞奈ちゃんっ♫」
百合田 舞奈(ゆりた まな)。
「七逢も大変ねぇ」
ため息をつく舞奈ちゃん。