沢山の気持ちを君に伝えます!!
それから走ること…10分。
ま、まだなのぉ?
急に明希がある場所で止まる。
ーパスン
明希の背中に顔面をぶつける。
「ぶ!ちょ、あ…明希?」
七逢みたいに、鼻が高くないんだから辞めてよね!
「…海、だよ?」
え?
目の前を見ると…!
「う、海だぁ!!」
凄い!
綺麗だ!
キラキラと輝く海面。
「…明希!」
あたしは興奮気味に明希に詰め寄る。
「…ありがとう!海、綺麗!」
あたしは明希に笑顔を向ける。
「…舞奈のこと連れて来て良かった。俺、ここでお前に言いたいことあんだよ」
「…?」
い、言いたいこと!?
「…俺、お前のこと好きだよ。大食いで姉御肌の面倒見の良さも…全て好きだ!」
顔を真っ赤にして、海をバックに言われる。
夕日はゆっくりと地平線に向かって行く。
嗚呼、あたし…今、
「…幸せだ」
「…どういう意味?」
「…そのまんまだよ。明希のこと好きだよ。…も、もう言わないからね!?」
恥ずかし過ぎて、死んじゃう!
「…ホントに!?よ、良かった」
へたり込む明希。
あたしは思わず笑みが零れた。