沢山の気持ちを君に伝えます!!
期待してもいいんですか?
会場に着くと、まだ始まってからそんなに経っていないと言うのに…。
どこもかしこも盛り上がりをみせている。
麗夏さんの近くで静かに座っている。
麗夏さんも俺と話す気もないらしく…。
俺も何も話すことも特に無いので、ただただ黙りしている。
女の子の視線は痛々しいほど感じるけど、どうだっていい。
麗夏さんは10分に一度は話しかけられている。
それも…俺の手を恋人繋ぎで仲良さげにみせながら…笑
「…ごめんなさいね?あたし愛してやまない恋人がいるの。他を当たってくれるかしら?」
…はい。
俺はただただそれを他人事のように眺める。
「…来た意味なく無い?」
踊りもしない、会社をアレするわけでもない。
…来た意味を考えさせられる。
俺の呟きに、不機嫌そうにする麗夏さん。
「…ただ勇君といたかっただけじゃ駄目なの?」
言ってから恥ずかしくなったのか…、カァッと顔を赤くする。
「…え?」
なにそれ。
期待させてんの?
そんな顔したら…俺。
俺の顔は真っ赤に染まる。
……それって……………期待していいんですか?