沢山の気持ちを君に伝えます!!
限島君が期待させます!
あの日から席替えもして、いっきに遠くなってしまった限島君。
勇君と拳ちゃん…そして舞奈ちゃんも励ましてくれるけど。
どうも吹っ切ることが出来なかった。
「……あ、あの!限島君が好きなんです」
裏庭にでると女の子の声。
そして「限島君」と言うワード!
あたしは校舎の壁に張り付いて、耳を澄ませる。
「…悪いけど無理」
「…か、好きな人でもいるの?」
涙声の女の子。
あたしも何だかウルウルとしてきた。
「…まぁ」
彼女がいるくせに!
なにが「まぁ」よ!
「…そっかぁ、誰なの?」
更に質問する女の子。
いいぞ、いいぞ!
あたしは耳を疑った。
「早妃川七逢が好きなんだ」
「っ……!?」
ど、どーいうこと?
はい?
頭はパニックを起こして、ショート寸前!
「…早妃川、そこで何してるの?」
「うへ?」
な、なんで!?
さ、さっきまで告白受けてたんじゃ…!?
「……あ、あの…悪い、な」
「………」
どういうこと?
ただ単に、彼女の名前を出したくなくて…あたしの名前を出したってこと?
なんだ……。
あたしが馬鹿みたいじゃん…。
「き、気にしてないから…」
「な、なら…いいんだ。気にして欲しいけど」
あたしは最後の言葉は耳を塞いだ。
ここぞとばかりに心は離れていくばかり…。
限島君に彼女がいるのも知ってるし…。
モテるのも知ってる。
でも、好きになっちゃったんだもん!
辛いよ…。
なんで、期待させといて…堕とすの?