I wish your happiness 最初で最後の恋
また繰り返す 〜太陽side〜
コンコン…
ドアをノックするが部屋からの応答がない。
まだ花蓮寝てんのか?や、でもさっきばあちゃんでてきたし…。
俺は、花蓮の病室を離れながら考えていた。
花蓮になんかあったのか…?
「……っ!」
俺は引き返して、花蓮の病室のドアを開け放った。
バンッ!
「花蓮っ‼︎」
病室に入ると、花蓮が身体を起こして外をぼんやり眺めていた。
気づいてないのか?
や、でも盛大な音出してドアを開け放ったんだぞ?
「花蓮。身体大丈夫か?」
声をかけたが何も答えない。
それに、いっこうにこっちを見ない。
なんか無性にイライラしてきた…。
「おい」
俺は、ベッドのそばにあった椅子に腰掛けて、花蓮の頭をがっしりつかんで無理やりこっちを向かせた。
「……‼︎」
こっちを向かせた花蓮の瞳をみて、息をのんだ。
オレンジがかった瞳が漆黒に染まっている。
焦点の定まらない花蓮の瞳。