不意打ち男子のずるいとこ





だって





風になびくクリーム色のかかった茶色の髪も



あの背が高くてスラッとした後ろ姿も



ポケットに手を入れてだるそうにしてるところも







私の目に映ってしまったのは




守谷なんだもん。






あのおとぎ話に出てくる王子様みたいで、



自分の秘密を話してくれたときの守谷。






うっとりしてしまうくらい、かっこよすぎる。





「あれってうちの学校の制服だよね?!

先輩かな?!



でもあんな人いたらみんな騒ぎそうなのに!!

気づかなかった...」





でも隣から莉莎子の声が聞こえてきてハッとした。



私、いつの間にか守谷に見惚れてた...?





ほんとに自分が嫌になる・・・。



やっぱり私は守谷のことが好きなんだって思い知らされるだけ。








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