不意打ち男子のずるいとこ
なんだか、だんだんあの2人は付き合ってないように思えてくるから不思議...。
でも.....
フッと私の表情が曇るのが分かった。
「本当の自分を見せてるんだよ?
...あの女の人に。
それって親しい関係ってことだよね?」
それだけじゃないの。
私に見せたあの冷たい目も、
態度も、
あの女の人には見せてなかったじゃない。
.....もう本当に嫌になる。
落ち着いてた胸が、またギュッて掴まれたみたいに痛くなってきた。
私には、もう見せてくれない表情を見せてたんだもん。
それはあの人は特別ってことじゃないの?
「そんなこと言ったら寧位だって同じじゃない。
あの女の人と同じで守谷の秘密を知ってるんだから」
「それは私が守谷のメガネとっちゃったから...」
「はあ...
この鈍感ヤロー。
いい?
自分の秘密を教えることができるのは、
相手を信頼してるからできること!
つまり!守谷はアンタを信頼してるから秘密を話してくれた!!」
お店中に莉莎子の声が響いたと思ったら。
「それで守谷が冷たくなったのは...
寧位が自分で守谷に聞いて、
自分で答えを見つけなさい」
ボソッとつぶやくような声が聞こえた。
莉莎子は、答えを知ってるんだね。
さすがみっくんとリア充なだけあるね?
.....うん。
そうだね。
本人に、
守谷に聞かないと本当のことは分からないよね。
私、頑張って答え見つけるよ。
その時は守谷に、自分の気持ち伝えられたらいいな。
.....ううん、伝える。
そう、心に決めた。