不意打ち男子のずるいとこ
「寧位、
.....頑張れ」
「う、ん?」
くだらないこと考えてたせいか、莉莎子がなんのことを言ってるのかわからない。
するとメモがまた私の手もとに戻ってきた。
って、
「聞いてくれるんじゃなかったの?!」
今更ながら理解したよ莉莎子。
「やっぱり寧位が聞くべき!
はやく行ってこい!!」
えええええっ?
なにその急な展開は。
「無視なんかされちゃったら私...」
立ち直れないよ。
「何言ってるの!!
いつか告白する人にそんな弱気じゃダメ!」
バシッと背中を押されて、よろめいてしまった私。
いつか告白する人、か.....。
そう、だよね。
いつか守谷に気持ち伝えるって決めたんだもん。
今はそんな勇気ないけれど、伝えられる日がくるよね。
その日フられることになっちゃっても、
思いっきり泣けばいい。
だから今みたいに、少しの勇気くらい打ち砕けちゃっても大丈夫だよね?