不意打ち男子のずるいとこ





新沢がそう言うなら着てみなよーかな





胸の中で何度も守谷の言葉が響く。


なんで、いっつも守谷は.....。



私の胸を苦しくさせり。

今みたいに、
私の胸をドキドキせたりするの。




どんどん守谷を好きになってしまう。




「う、ううん。


守谷の好きなように...しな、よ」



動揺しちゃってカミカミだよ私。




それくらい守谷にドキドキするんだよ。





「ハハッ、

浴衣がいーな」



久しぶりに守谷の笑顔を見た気がする。



「う、ん。

了解!」



用紙に最後の衣装を書いて、



「朝早いのにごめんね!

ありがとう」



「おー」



はやく守谷から離れなきゃ。


このドキドキが、

この好きって気持ちが、



伝わらないうちに。





久留米くんはいつの間にか違う友達のところへ行ってて、

私と守谷の周りには人がいない。




なんだかふたりっきりみたいで。




さっきまで気にしなかったのに...

守谷があんなこと言うから。







クルリと守谷に背を向けて歩き出そうとした時。









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