不意打ち男子のずるいとこ





保健室に先生がいなくて良かった。


保健室には誰もいなくて、シンと静まり返ってる。



このまま寝ちゃおうかな。




教室に戻る気がしない。








せっかく、

せっかく久しぶりに守谷と話せたのにな。





もう最後だから。


守谷の言葉が胸にずしりとのしかかる。




やっぱり守谷にとって私って、ただのクラスメイトなのかな。

もう最後だからってことは、もうクラスメイトでもないのかな。






.....でも、

なんであんな寂しそうな声で


文化祭、楽しめよな。



なんて言うの?




突き放すなら、ちゃんと突き放して欲しかった。


寂しそうな背中で、

寂しそうな声で、



そんなこと言わないでよ。





冷たく突き放してくれたら、守谷を諦められたかもしれないのに。










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